日辞郎(日本語用例辞典) (試作版) |
心もとない
■日本の景気の足取りは、依然心もとない。
《副詞 + 心もとない》
■はなはだ[かなり/極めて/あまりに]心もとない
■実に[誠に/いかにも]心もとない
■やや[ちょっと/いささか/少々/多少]心もとない
■何とも[どうも/妙に/今一つ]心もとない
■まだ[いまだに・依然]心もとない
ゆゆしき
■円高は当社にとってゆゆしき問題だ。
■教育の場で平等の機会を与えないのはゆゆしき問題だ。
■政治家がそのような組織から献金を受けているとはゆゆしき事態だ。
■その国が核兵器を開発している可能性があるとはゆゆしきことだ。
■もし、これが実情だとしたら、なんともゆゆしきことではないだろうか。
《ゆゆしき + 名詞》
■ゆゆしき問題[事態/こと/風潮/病気/大事/責任/状態/罪/驚き/強敵]
言わずもがな
■言わずもがなだが、契約書の条項に違反してはならない。
■それは言わずもがなのことで、みんなが知っている話です。
■こんなことは今さら言わずもがなである。
■言わずもがなのことを言ってしまい、反省しています。
しこたま
■宴会でしこたま酒を飲まされた。
■ビール(酒)をしこたま飲んでベロベロに酔った
■しこたま金(費用・代金)を払う(払わされる羽目になる)
■(金を)しこたま儲ける
■いつも金をしこたま持っている。
■みんなの知らないノウハウをしこたま持っている
■バーゲンで衣料をしこたま買い込んだ
■この子はわがままなので、しこたま手がかかる
■そんなことをしたら、あとでしこたま油を絞られるぞ
■ぎょうざをしこたま食べたので息がくさい
■庭に雑草がしこたま生えている
■緊張のあまり、手の中に汗をしこたま握っていた
■抵抗した犯人は警察官にしこたま殴られた
■その刑事は1日中歩き回り、容疑者に関する情報をしこたま仕入れてきた
のほほん
《のほほんと + 動詞》
■僕は学生の間、のほほんと暮らしていた。
■何の構えもとらずのほほんと立っていた。
■私はのほほんと生きてきたわけじゃない。
■のほほんと眠りこけている
■皆が彼のことを心配しているのに本人はのほほんとしている
■よくもそんなにのほほんとしていられるもんだな。
《のほほんとした + 名詞》
■のほほんとした生きざま
■そののほほんとした言い方、何とかならない?
■のほほんとした田舎町
■仲むつまじいのほほんとしたカップル
爪に火を灯す
■爪に火を灯すような苦労をしてきた
■爪に火を灯すようにして金を貯める
■マイホームを建てるために、爪に火を灯す思いをした
家路
■家路につく
■家路へ急ぐ人々
■家路へと向かう
■家路を急ぐ
■家路をたどる
■霧で家路が見えない
ぶっきらぼう
■ぶっきらぼうな言葉[口調・言い方・しゃべり方・口ぶり・態度・謝り方・尋ね方・接客態度]
■彼はぶっきらぼうな調子で言った。
■「知らない」とぶっきらぼうな答えが返ってきた。
■彼の物の言い方はぶっきらぼうだ。
■彼の接客態度はぶっきらぼうだ。
■彼の口調はぶっきらぼうだったが、悪意は感じられなかった。
■一見ぶっきらぼうだが外連味(けれんみ)のない人
■ぶっきらぼうに^言う[言い放つ・言ってのける・答える・尋ねる・応じる]
■彼は、ぶっきらぼうに見えるが、実は細やかに気を配る人だ。
■彼は「黙れ!」とぶっきらぼうに言った。
■彼は「またな」とだけぶっきらぼうに言って背を向けた。
■目も動かさずにぶっきらぼうに答える
■椅子がぶっきらぼうに並べられた会場
■彼は、あいかわらずの、ぶっきらぼうさで言った。
相いれない
■そのような法律は、もはや現実と相入れないものである。
■二人は、相容れない立場をぶつけあった。
■この両者は、相いれない性格を持っている。
さいなむ
■自分自身を責めさいなむ
■傷の痛みが激しく身をさいなむ
さいなまれる
■難民は、飢えと厳寒にさいなまれている。
■彼は、不安と恐怖にさいなまれつくし、とうとう真実を打ち明けた。
■強烈な痛みにさいなまれながらも、戦い続けた。
■いたたまれない辛さにさいなまれる
■いてもたってもいられない気持ちにさいなまれる
■いやな予感にさいなまれる
■うつろな思いにさいなまれる
■餓えと渇きにさいなまれる
■恐ろしい予感にさいなまれる
■恐ろしい惑いにさいなまれる
■恐怖と絶望にさいなまれる
■恐怖心にさいなまれてる
■胸を裂かれるような苦しみにさいなまれる
■苦い自嘲にさいなまれる
■屈辱感にさいなまれる
■消え入りたいほどの恥ずかしさにさいなまれる
■激しい不安にさいなまれる
■後悔と自責感にさいなまれる
■後悔と不安にさいなまれ
■後悔にさいなまれる
■後悔に身をさいなまれる
■罪の意識にさいなまれる
■罪悪感に責めさいなまれる
■死の恐怖にさいなまれる
■自業自得にさいなまれる
■自己嫌悪にさいなまれる
■失神せんばかりの惑乱にさいなまれ
■責任感にさいなまれる
■恥じらいにさいなまれる
■戦前の飢餓にさいなまれた人々
■敗北感にさいなまれる
■落ちつかない気分にさいなまれる
■良心の呵責にさいなまれる
■淋しさ、孤独感、焦りにさいなまれて苦しむ
■劣等感にさいなまれる
■得体の知れない不安にさいなまれる
■病気にさいなまれる
くまなく
■新居の中をくまなく見聞した。
■家の隅々をくまなく探した
■探検隊は、山の中をくまなく探索した
■警備員は、敷地内をくまなく見回った。
■整備士は、車をくまなく点検した。
■刑事は、殺人現場をくまなく調べたが、手がかりがつかめなかった。
■月の光が街をくまなく照らし出した。
■彼女の心のすべてを残るくまなく自分で占めたい。
■同じ境遇に育った二人は、お互いのことをくまなく理解し合えた。
■例の秘密が、くまなく社長に露見してしまった。
■陽が明るく昇り、あたりをくまなく照らした。
■警察犬は、あたりの匂いをくまなく嗅いだ。
■ヨーロッパをくまなく旅した。
■コンタクトレンズを落として、部屋中をくまなくチェックした。
■マッサージ師の手は、全身をくまなく這い回っていった。
■調査員は、状況をくまなく報告した。
■体をくまなくマッサージした。
■タオルで全身をくまなく拭いた。
■くまなく気を配って子どもを育てた。
ぐんなり
■首をしめられた男はぐんなりした。
■ぐんなりとした死体
げんなり
■げんなりするほど入念な審査に待ちくたびれた
■とんでもない相手に買いかぶられたものだ、と彼は内心げんなりした。
■彼女はげんなりした調子で言った。
■げんなりしたような顔をして、力なく言う。
■私はげんなりして電話を切った。
■げんなりした面もちでつぶやいた。
■先生は生徒の顔を見回したが、どの顔もげんなりして、返事するものもいない。
■結果はげんなりするものだった。
■アメリカ以外にもげんなりしている国は多い。
とっくり
■さあ、とっくり見てみろ
■私はとっくり考えた。
■とっくりと思案した。
■あんたも、とっくりとあの女の馬鹿さ加減を見ておくといい
■とっくり話しを聞く
■獲物の美しさをとっくり鑑賞した
■彼女の姿をとっくりと眺めた。
■おまえの言い分をとっくり聞いてやろう
■その秘密をとっくりと聞かせてもらおうじゃないか。
どっかり
■クイーンエリザベス2世号、横浜港にどっかり2カ月余停泊
■彼は再びどっかりとソファにもたれた。
■どっかり落ちて行く赤い太陽は見事だった
■どっかりとあぐらをかいた。
■彼は椅子を引き寄せてどっかりと腰をおろした。
■彼はテレビの前にどっかり座り込んだ。
■彼は長椅子にどっかりと座り、存分にくつろいだ。
斜に構える
■斜に構える態度
■斜に構えて言う
■彼の妙に斜に構えたような物言いは恐い
■あいつは斜に構えても様にならない
■フォスターに顔写真の提供を断られた同紙は、写真が入るはずのスペースに疑問符を入れた上で、「ビンセント・フォスターとは何者か」という斜に構えた一文を載せた。(SOURCE:
NEWSWEEK 1993.8.4)
愛
■ミッキーマウスは、みんなに愛されている。
■人を愛し、人に愛される人間
■私は、人に愛される資格のない人間です
■愛する事は苦しみである。
■彼は真理を愛する人間だ
■私は孤独を愛する
■平和を愛する国民
■私は初めて人を愛することを知りました。
■全霊を注ぎ愛する
■生徒をこよなく愛する教師
■酒をこよなく愛する
■愛するが故に憎い
■子どもを平等に愛する
■50年後の君を今と変わらず愛している
■正義を愛する心
■憎むことは愛することの裏返し。
■心から彼女を愛している
■彼を真剣に愛している
■心の底からあなたを愛しています
■彼らは一人息子を深く愛している
■彼は妻をしんから愛している
■彼はあの娘を真剣に愛している
■心の奥底から愛する
→ 愛を貫く
■彼の刑期が終わるまで。彼女は刑務所の壁を隔てて愛を貫いた。
■彼の愛は理性で貫かれていた。
■世間体など気にせず、勇気を出して愛を貫こうとした。
→ 愛を注ぐ
■子を身ごもった彼女に、彼は今までにまして深い愛を注いだ。
■病に伏してからも変わらぬ真実の愛を注いでくれた
■愛を惜しみなく注ぐ
→ 愛を育む
■じっくりと愛を育む時間もなかった。
→ 愛を + その他動詞
■愛を打ち明けようと決意する
■愛を切り裂く
■愛を告げる
■愛を伝える
■切々と愛を告白する
■耳元で愛を囁く
■彼女の愛を独占したい
■玉の輿より誠実な愛を選ぶ
■両親の愛を一身に受けて育つ
■自由と愛を与えてくれてありがとう
■真剣に愛を捧げる
■死後も変わらぬ愛を捧げる事を誓う
■愛を再確認する
■これから愛を築き上げていかねばならない。
■彼女の愛を受け入れる
■人と人との間に愛をつなぐ
■愛を聶きあう
■耳元で愛をつぶやく
■愛を試される
■愛を欲しがる
■愛を込めて歌う
→ 愛が芽生える
■見知らぬ者同士だった二人に愛が芽生えた
■マネージャーと歌手は常に行動をともにしているのだから、愛が芽生えることもある。
→ 愛に包まれる
■政夫は、両親の深い愛に包まれて育った。
→ 愛に満ちる
■愛に満ちた最高のラブレターを書き上げた
■野生の愛に満ちあふれた熱い抱擁を受ける
■磯野家は、常に春のような光と楽しい笑い、愛が満ち満ちていた。
→ 愛の手
■恵まれない(貧しい)子どもたちに愛の手を
→ 愛の絆
■二人は、断ちがたい愛の絆で結ばれていた。
→ 愛の証
■彼は、愛の証として、妻に指輪を送った。
■せめてもの愛の証
■愛の証をみせる
→真実の愛
■真実の愛に生きる女性
→ 愛の言葉
■電話でなら、愛の言葉も言いやすい
■愛の言葉を囁いた
■情を込めて熱い愛の言葉を囁く
■愛の言葉を囁く
→ 愛し合う
■ベッドで愛し合う
■二人は、昼も夜もなく愛し合った。
■情熱的に愛し合った。
→ 〜の愛
■深い愛
■大人の愛
■永遠の愛を誓う
■不毛の愛
■不倫の愛
■エゴの愛を許さない
■至上の愛
■虚像の愛
■無情の愛
■けなげな愛
■未熟な愛
■律儀でつつましい愛
■静かに放射する愛
■引き裂かれた愛
■新しい愛に目覚める
■大きな愛で妻や子につくす
→ 愛の〜
■愛の鞭を打つ
■愛の出し惜しみ
■愛の力は偉大だ。
■愛のない家庭に育つ
■キューピットは、再び愛の矢を放った
■愛の障害を乗り越える
■ここが二人の愛の巣だ
■実践によって愛の手解きをする
■愛の行為
■私には愛の対象が必要だ。
■珍しく昨夜は二人の愛の交歓はなかった。
■愛の行方
■愛の重さ
→ その他表現
■愛がすくすく育つ
■愛があれば年の差なんて
■彼女への愛は冷めてしまった
■愛と憎しみは両極端のものではない
■愛には障壁が付き物だ
■愛が覚める
■愛がなくなる
■愛に飢える
■同情を愛へと導く
■本気で愛していない
■両親の愛に報いる
■恋が愛に変わる
■僕たちの愛は結局実らなかった
■愛にはいろんな形がある
■愛を込めてセーターを編む
愛敬
■彼女は目に愛敬がある
■うちの娘は愛敬がない
■受付の女性は、愛嬌のある笑顔で取り次いでくれた。
■目元、口元に愛敬のある美人
■愛敬ある、愛くるしい笑顔
■愛敬こぼれるばかりの魅力的な風采
■愛敬のある目つき
■愛敬のある顔立ち
■彼女は愛敬たっぷりだ
■客に愛敬を振りまく
■あいつの抜けたところも、ご愛敬さ
哀愁
■彼の背中には哀愁が漂っている。
■彼の顔にはどことなく哀愁が漂っている。
■この曲には、哀愁が漂っている。
■哀愁に満ちたメロディ
■哀愁に満ちた表情
■バイオリンが哀愁を帯びた旋律を奏で始めた。
■教会の鐘の響きに哀愁を感じた。
■そのしぐさにどことなく哀愁を感じた。
■コンサートホールは、哀愁さえ感じられるほど静まり返っていた。
■彼には、人生の哀愁が滲み出ている。
■彼の言葉に哀愁の響きがあった
愛くるしい
■彼女の愛くるしい笑顔はまるで天使のようだ
■愛くるしい顔立ち
■愛くるしい童顔
■愛くるしいめが、きらきらひかっていた。
→ 愛くるしく
■あいくるしく微笑する
愛想
→ 愛想のよい
■愛想のよい笑顔
■あいつは上司だけには愛想がよい
■やけに愛想のいい男
■腰が低くて愛想のよい人
■愛想のいい笑顔
■愛想のいい応対
→ 愛想がよい
■誰に対しても愛想がよい
→ 愛想が悪い
■ここの店員は愛想が悪い
→ 愛想の悪い
■「いっらしゃいませ」の一言も言わない愛想の悪い店員
→ 愛想がない
■彼女は美人でスタイル抜群だけど愛想がない。
→ 愛想のない
■愛想のない店員だ。こんな店には二度とくるもんか。
→ 愛想笑い
■店員は、客に愛想笑いを送った。
■彼は内心怒っていたが、愛想笑いをくずさずにはなしつづけた
■ホステスは愛想笑いを作り、客を見送った。
■容疑者は刑事に愛想笑いを向けた。
■苦笑いと愛想笑いを交互にくり出す
■彼女は社長に愛想笑いをした。
■愛想笑いを張り付けて社交辞令の挨拶を済ませる
■わざとらしい愛想笑いを浮かべる
■彼は、不自然な様子をとりつくろうように愛想笑いを浮かべた。
■腹の中とは正反対の愛想笑いを浮かべてお世辞を言う
■満面に愛想笑いを浮かべる
■私は愛想笑いが苦手だ。
■愛想笑いではなく心からの笑顔
■愛想笑いで人と話す
■愛想笑いを浮かべながら挨拶をする
→ 愛想が尽きる
■こんな安月給の会社には愛想が尽きた
■あんな男にはつくづく愛想が尽きた
■教師という仕事に愛想が尽きた
■こんな間違いをするなんて、我ながら愛想が尽きるよ
■自分自身に愛想が尽きた
→ 愛想を尽かす
■彼女は、ばくち好きの亭主に愛想を尽かし別れ話を切り出した。
■彼は、酒浸りになり、とうとう妻に愛想を尽かされてしまった。
→ 愛想尽かし
■彼は彼女にあまりしつこくつきまとうので愛想尽かしされた
→ 愛想を振りまく
■会社では、周りの人間に愛想を振りまかないといけないので疲れる
■精一杯のお愛想を振りまく
■にっこり笑って、愛想を振りまく
■へらへらと愛想を振りまく
■ちゃらちゃらと愛想を振りまく
→ 愛想よく〜する
■愛想よく振る舞う
■必要以上に愛想よく振る舞う
■愛想よく話かける
■お客様を愛想よく出迎える
■愛想よく笑う
■「は〜い」と愛想よく返事をする
■愛想よく答える
■愛想よく応じる
■愛想よく微笑む
→ (その他)
■愛想一杯の笑顔
■愛想のかけらもない顔
■少し愛想を含んだ挨拶をする
哀訴
■「お願いだからやめて」と彼女は哀訴した。
■泣いて哀訴する
■小声で哀訴する
■押し殺した声で哀訴する
■哀訴の涙声を絞る。
あいまい
■日本の対応策はなおあいまいである。
■酔っていたので記憶があいまいだ
■記憶はひどくあいまいで、どうしても思い出せない。
■目的地までの行き方があいまいだったので、通りすがりの人に道を尋ねた。
■誰だって小さい頃の記憶はあいまいだ。
あいまいさ
■彼のあいまいさにいい加減いやになった
あいまいな
■「善処します」というあいまいな返事では困る。
■日本側の主張はあいまいな根拠しか持たない。
■この裁判は、不十分であいまいな点があった。
■X氏は「ええ、まあ」とあいまいな口調で言葉をにごした。
■被害者の証言があいまいなため、奴が犯人だと断定できない。
■彼のアリバイはあいまいなものです。
■「まあね」と、あいまいな返事をした。
■あいまいな口調で返事をした。
■目をつむるとあいまいな姿が脳裏に(まぶたの裏に)浮かんだ。
■あいまいな恋はあいまいに終わる。
■彼は、右翼でも左翼でもなく、あいまいな中間派だ。
■夕暮れのあいまいな空間を楽しみながら散歩する。
■酒に酔って焦点があいまいである。
■どうして、こんなあいまいな言い方をするのだろう?
■息子はあいまいな微笑を浮かべて頷いた。
■そういうことに関しては私はとてもあいまいな人間なのです。
■私は現実に対してはとてもあいまいなのです。
■事件は、未解決のままあいまいな状態におかれた。
■分かったような分からないようなあいまいな説明をした
■あいまいな推量で、私を犯人扱いしないでほしい
■病院に行くほどのこともないあいまいな痛み
■彼の口ぶりにあいまいなところがあった。
■この小説は、結末があいまいなままで終わっている。
■はっきり言ってください。あいまいなものの言い方はやめてください。
■僕はあいまいな気持ちで彼女とつきあっているのではない。
■あいまいな希望を持つ
■そんなあいまいな返事じゃ、納得できない
■あいまいな謎めいた話
■答にならないあいまいな相づちを打つ
■私のなかにそれまであいまいだったものがはっきりとした形を取り始めた。
■あいまいな笑いを浮かべた
■あいまいな薄笑いを浮かべる
■あいまいな顔つき
■あいまいなため息をつく
■あいまいな対応する
■あいまいな記憶
■あいまいな表現
■あいまいな態度をとる
■遠い将来のあいまいな約束
あいまいに
■政治家の責任をあいまいにしてはならない
■リクルート事件のけじめをあいまいにしてはいけない。
■北方4島返還という日本の要求は、あいまいにしたり値切ったりする余地はない。
■どう答えていいかわからず、あいまいに返事してしまった。
■理由を聞かれたが、あいまいに言っておいた。
■態度をあいまいにしたまま、とうとう返事をくれなかった。
■「たぶんね」と、彼はあいまいに応じた。
■あいまいに微笑む
■あいまいに苦笑する
■あいまいに笑う
■あいまいにうなずく
■あいまいに返事を濁す
■あいまいに言葉を濁す
曖昧模糊(あいまいもこ)
■曖昧模糊とした、あやふやな存在
がくん
1. 急激に動く様子
■車ががくんと揺れた
■車ががくんと傾いだ。
■ガクンと車が揺れて実子ははっと目をさました。
■列車はがくんと揺れて停車した。
■車輪ががくんと傾いた。
■ランドクルーザーはがくんがくんと乗っている者に衝撃を与える。
■ガクンと体が揺れて、圭子ははっと目をさました。
■そして、がくんと揺れて、車は走り出した。
■とたんに、がくんと体がつんのめった。
2.折れ曲がる、落ち込む、はずれる様子
■がくんと顎がつきあがった。
■ガクンと音をたてて崩れた。
■がくんと揺れるようなスイング
■男の子ががくんと頭を下げました。
■顔をがくんとけいれんさせた。
■がくんと高くなる。
■彼女はのけぞらせた体をがくんがくんとけいれんさせた。
■足ががくんと曲がって、転んだ。
■予想外の重さに、手ががくんと下に下がった。
■その時、ランドクルーザーががくんと急停止した。
■がくんがくんと首を降った。
■梓はがくんとうなずいた。
■白目をむき出しにしてがくんとのけぞる頭。
3. 減少、衰退
■その時、目の前で大きなチェッカーフラッグが降られ、がくんとスピードが落ちたの。
■そりの速度はがくんと落ちた。
■船はがくんと速度を落とした。
■ある日突然がくんと視力が低下した。
心がけ
■日頃の心がけが悪いから、そんな失敗をするんだ
■何事もふだんの心がけが大切だ
心がける
■今後はなるべく遅刻しないように心がけます
■以後は不手際のないよう心がけます
■顧客の信用を落とさないように心がけなさい
■私は仕事に私情を挟まないように心がけている。
■競争に生き残れるかどうかは自分の心がけ次第だ
■健康のために酒を控えめにしようと心がけている
■事故を起こさないように、安全運転を心がけなさい
■「うちの娘もそろそろ年頃なんですが、誰かいい人いないでしょうか」「心がけておきます」
収拾
■もはや事態の収拾はつかなかった。
■彼女は収拾がつかないほど興奮した。
■早く解決しないと収拾がつかない状態になる。
■コンピュータがウィルスに感染して収拾もつかない状態だ。
■各地で紛争が激化し、収拾のつかぬ事態も予想される。
■A社は、賠償金を支払うことで事態収拾の方向を打ち出した。
■この事態に収拾をつけなければならない。
■必要な政治改革を進め、事態の収拾をはからなければならない。
■事態は収拾不可能なまでに深刻化した。
■人々は、危機の収拾に絶望感を抱いていた。
→ 収拾する
■我々に有利な形で事態を収拾しよう。
■セルビアは、力で混乱を収拾しようと試みた。
■我々は、この事態を収拾して政治全体を立て直さなければならない。
■この混とんを収拾する主役がいない
■エリツィンは、経済危機を収拾するため、一層の分権化、民主化を求めた。
■私一人でこの事態を収拾できるはずがない。
しんなり
■ほうれん草をしんなりするまで炒める。
■男の膝にしんなりともたれきっている
■しんなりと肌に優しい下着
しんねり
■教授たちの派閥争いがしんねりむっつり、物凄い。
生理的
■私は生理的に歌っていないと気がすまないんです。
■ああいうタイプの人は、生理的になじめない。
■ああいう人は、生理的にどうも苦手です
■ああいう人は、生理的に嫌いだ。
■私は、納豆が嫌いです。体が生理的に拒否します(受け付けません)。
■ゴキブリは、生理的に大嫌いです。
■年をとると、動脈硬化が生理的にも生じる。
■それは生理的な好き嫌いの感情なので、言葉では説明できない。
■初めて飛行機に乗ったので、こんな高い所にいるという生理的な不安があった。
■自分は男性としての生理的機能が備わっていないのではないだろうか。
■年をとってぼけてくるのは生理的な変化とも言える。
たどたどしい
《主+述》
■彼女の話し方はたどたどしい
■彼のしゃべる英語はたどたどしい
《+名》
■たどたどしい英語で話す[会話する/話しかける/尋ねる]
■たどたどしい文字[字体/筆跡/発音/態度/手つき/足取り/足音]
《その他》
■たどたどしい口調で応答する。
■幼くもたどたどしい初恋であった。
■たどたどしい手つきでピアノを弾く。
■たどたどしい会話
■たどたどしい単語の羅列
■たどたどしい筆裁きの絵
■春の野山は霞が立ちこめてたどたどしい
ちらちら
→ ちらちら + 動詞
■ちらちら雪が舞う
■ちらちら雪が降る
■ダイヤの指輪をちらちら見せびらかす
■運転手は、バックミラーをちらちら覗いていた。
■ちらちら〜に目をやる
■ちらちら〜を盗み見る
■ちらちら〜を監視する
→ ちらちらと + 動詞
■ちらちらと炎のようにゆらめく
■遠くに街の灯がちらちらと輝いている
■彼の言葉がちらちらと脳裏をかすめる
■ちらちらと横目で人を見る
■街にコート姿がちらちらと見え始める頃になった
■ショーウィンドウをちらちら見ながら歩いていた。
■遠くにちらちらとかすかな灯台の明かりが見えた。
■ちらちらと見えかくれするかすかな光
■ちらちらと木漏れ日が落ちてきた
■物欲しそうな目つきを、ちらちらと投げかける
■ちらちらと腕時計に目をやる。
■ちらちらと焚き火が燃える
■ちらちらと視線を走らせる
→ ちらちらする
■テレビ画面にちらちらしたノイズが出る。
■既に雪がちらちらし始めていた。
■風が吹いてきて、ローソクの炎がちらちらした。
つれない
■つれない返事
■つれない仕打ち
■つれない答え方
■つれない言い方
■つれない態度
■つれない言葉
■つれない恋
■つれない薄情者
■あちこちに愛人をつくってるつれない夫
■よそよそしいような、つれないような冷たさを感じた
■お願い、つれないこと言わないで
並々ならぬ
■大統領は、この問題に並々ならぬ熱意を示した。
■○○大統領は、日本に対して並々ならぬ敬意と信頼を寄せている。
■首相は並々ならぬ政治手腕を見せた。
■彼は並々ならぬ指導力を発揮した。
■彼の苦労には並々ならぬものがあるはずだ。
■軍隊は、その並々ならぬ様子を感じ取って戦闘態勢に入った。
■コーチは選手を一人前に育て上げようと並々ならぬ努力を払った[重ねた]
■並々ならぬ彼の誠意をくみ取ってやって欲しい。
■並々ならぬ身分のお方がお忍びで当地を訪れているらしい。
■その言葉には、並々ならぬ決意が秘められていた。
■やはり並々ならぬ様子だった。
■イラクのクウェート領土に対する関心は、並々ならぬものである
■並々ならぬプライドが感じられる。
■小説に並々ならぬ興味を持ち、作家になりたいと思った。
■彼女には並々ならぬ美しさがある
■エンジニアたちの並々ならぬ苦労により、新製品が完成した
■その子は、並々ならぬ関心を持ってそれを見ていた。
■彼の才能の並々ならぬことは、私もよく知っている
■彼の態度は、並々ならぬ意志を感じさせる。
■彼は、並々ならぬ危険な仕事もやり遂げる。
■患者は、並々ならぬ病状を呈してきた
■彼女のショックは、並々ならぬものだった。
■並々ならない気配りが彼の行動にうかがえる。
■並々ならぬ志(こころざし)
■並々ならぬ運の強さ
■並々ならぬ好意
■並々ならぬ友情
■並々ならぬ情熱を傾ける
■並々ならぬ緊張がつきまとう
■並々ならぬ関心がある
■並々ならぬ関心を抱く(持つ)
並々ならず
■彼女は子どもを並々ならず愛した
■A氏は、並々ならずX氏の信頼を勝ち得ている男だ
■その祈祷師の姿は、皆の目には並々ならず荘厳に見えた。
■これは、彼の性的興奮の度合いが、並々ならず、激しかった証拠に他ならない
なんなり
■お言い付けくださればなんなりといたします
■なんなりとお手伝いさせていただきましょう
■なんなりとご用をお申し付けください
■なんなりとお望みのようにしましょう。
■なんなりと御質問をどうぞ。
■私にできることであればなんなりとおっしゃってください。
■ご協力できることでしたらなんなりとおっしゃってください。
■気づいた点があれば、なんなりと御意見ください。
■ご質問を聞いた上で、なんなりとお答えいたしましょう。
まとまる
《主+述》
■アイデアがまとまる
■意見がまとまる
■考えがまとまる
■思考がまとまる
《副+》
■観衆の声が一つにまとまる
■なかなかまとまらない
■頭の中がうまくまとまらなかった。
■頭の中で何かがおぼろにまとまりつつある
《その他》
■一国一城の主が多くてまとまらない
2.話が決まる、望ましい事柄が成立する、解決がつく
《主+述》
■縁談がまとまる
■改正案がまとまる
■企画がまとまる
■論議がまとまる
■商談がまとまる
■中間決算がまとまる
■相談がまとまる
■法案がまとまる
■見合い(話)がまとまる
■養子縁組がまとまる
《副+》
■話しが急にまとまる
■交渉はなかなかまとまりそうになかった
■話し合いは紛糾して、いつまでたってもまとまらなかった
■それでは、話はいっこうにまとまるはずもない
3.集まる
■うどん生地は、ひとつにまとまるまで手でこねる
■全軍がまとまっている今がチャンスだ
■葉がまとまって散った。
4.整理されている
《主+述》
■文章がまとまる
■報告(書)がまとまる
■結論がまとまる
■結果がまとまる
《副+》
■この論文はよくまとまっている
■すべてがこじんまりとまとまっている
■会員の数も増え、組織としても段々とまとまりつつある
■卒論がなかなかまとまらない
5.統一がある
■このクラスは明るくまとまっている
■党がまとまることが大事だ
騒ぐ
1.騒々しくする 《主+述》
■しきりと風が騒ぐ夜だった。
■ザザッと木の葉が騒ぐ
《その他》
■大声で騒ぐ
■酒に酔って騒ぐ
■ザワザワ騒ぐ
■ぺちゃくちゃ騒ぐ
■がやがや騒ぐ
■ぎゃーぎゃー騒ぐ
■どたばたと騒ぐ
■わいわい騒ぐ
■わーわー騒ぐ
2.叫ぶ
■歴史的な冷夏だと気象庁が騒いでいる
■おなかの虫がグーグーと大きな声を張り上げて騒いでいる
3.不明不満などを訴える、騒動が起きる
■世の中は円高不況と騒いでいる
■それぐらいの事でがたがた騒ぐんじゃない
4.不安・驚きなどで気持ちが乱れる、騒ぎを起こす
《主+述》
■妙に胸が騒ぐ
■二人の離婚に世間は大騒ぎした
《その他》
■あなたと私、二人が一つに結ばれる、そのとき、天は動くでしょう。宇宙の星も騒ぐでしょう。(血族/シドニー・シェルダン/アカデミー出版)
5.評判する、もてはやす 《主+述》
■新聞が騒ぐ
■マスコミが騒ぐ
■まわりが騒ぐ
■世の中が騒ぐ
《その他》
■日本人は海外での事故や事件になると、いつも大騒ぎをする
6.興奮する
《主+述》
■うずうず心が騒ぐ
■ハートがじりじり騒ぐ
■わくわくと胸が騒ぐ
《その他》
■野球の話になると血が騒ぐ
■動悸は速鳴りし、頭の中は火事場のように騒いだ。(そよ風ときにはつむじ風/池部良/毎日新聞社)
7.遊興する
《副》
■陽気に騒ぐ
■楽しく騒ぐ
《その他》
■芸者をあげて騒ぐ
■酒を飲んで騒ぐ
■調子に乗って騒ぐ
■はめをはずして騒ぐ
■我を忘れて騒ぐ
美しい
《…ほど美しい》
■(「あっ」と)息を飲むほど美しい
■怪しいほど美しい
■うっとりとするほど美しい
■思わず感心するほど美しい
■輝く太陽を恥じ入らせるほど美しい
■気絶するほど美しい
■気高いほど美しい
■言葉で表せない[表現できない]ほど美しい
■どぎまぎするほど美しい
■現実とは思えないほど美しい
■信じがたいほど美しい
■信じられないほど美しい
■切ないほど美しい
■ぞくっとするほど美しい
■驚くほど美しい
■例えようもないほど美しい
■涙を浮かべさせるほど美しい
■何とも言えないほど美しい
■はっとするほど美しい
■まぶしいほど美しい
■まばゆいほど美しい
■見たこともないほど美しい
■見ればみるほど美しい
■目まいがするほど美しい
■目もくらむほど美しい
■目を見張るほど美しい
■目を奪うほど美しい
《…のように美しい》
■絵のように美しい
■絵葉書のように美しい
■おとぎの国のように美しい
■おとぎ話のように美しい
■お姫様のように美しい
■輝くように美しい
■透き通るように美しい
■天使のように美しい
■虹のように美しい
■大理石の彫刻のように美しい
■月のように美しい
■花のつぼみがほころんだように美しい
■バラのように美しい
■まるで映画の中のように美しい
■目がさめるように美しい
■夢のように美しい
季節
《連語》
■季節風
■季節関税
■季節予報
■季節労働
《修飾語》
■あわただしい季節
■一番冷え込む季節
■色づく季節
■美しい季節
■花見の季節
■青葉の季節
■桜の季節
■氷の季節
■衣替えの季節
■さよならの季節
■緑の季節
■木枯らしの季節
■新緑の季節
■過ぎゆく季節
■クリスマスの季節
■水着の季節
■贈り物の季節
■春の人事異動の季節
■稲刈りの季節
■試験の季節
■過しやすい季節
■快適な季節
■花粉の飛ぶ季節
■気持ちのいい季節
■孤独な季節
■爽やかな季節
■3月は自殺や交通事故の起こりやすい季節
■鶴が渡ってくる季節
■においたつ季節
■日差しがきつくなる季節
■まぶしい季節
■夜風が身に滲みる季節
《主+述》
■芸術祭の季節がめぐってきた
■フグがおいしい季節になった
■季節はいつのまにか春を迎えていた
■季節はめぐり、人を家の中に閉じこめる冬となった
■緑へ緑へと季節が深まる
《季節の》
■季節の移り変わり
■季節の香り
■季節の変わり目
■季節のサラダ
■季節にしっくりくる料理
■季節の野菜を使った料理
《季節を》
■俳句は季節を詠む詩でである
■しみじみ季節を感じる
■季節を感じ取る
■湯冷めをしそうな季節を迎える
《その他》
■季節はずれの台風
■季節はずれの雪
■季節はずれの低温
■季節はずれの野菜